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奨学生活動レポート

music

2017.11
毛利 文香 Fumika Mohri
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私は、2015年の秋より、ドイツ・フランクフルト近郊のクロンベルクという小さな町にあるクロンベルクアカデミーにて研鑽を積んでいます。この学校はヴァイオリンとヴィオラとチェロだけのための学校で、生徒は25人程度しかいませんが、その多くは生徒同士で家をシェアして生活しており、皆とても距離が近くアットホームな雰囲気が特徴的です。皆様々な国から集まってきており、とても個性豊かで、何より本当に素晴らしい実力の持ち主たちなので、日々たくさんの刺激を受けています。

クロンベルクの町並み

他の生徒と四人でシェアしているクロンベルクの家

私にとってこの留学の一番の目的はまず、ミハエラ・マーティン先生に師事することでした。細部に至るまで音作りに対して非常にストイックで、自分には思いつかないような音楽表現のアイディアに溢れていらっしゃる先生から得るものは本当に大きく、音楽的にも技術的にも、自分の中に少なからず変化を感じています。また、この学校に留学する上でもう一つとても魅力的だったのが、自分が師事している先生だけでなく、世界中の著名なアーティストのマスタークラスを受けたり、室内楽で共演させていただける機会が多いということでした。入学して以来様々なアーティストと出会う機会をいただいたのですが、中でも特に深く心に残っているのが、今年10月に、世界的なヴィオリストであるタベア・ツィンマーマンと、大好きなモーツァルトの協奏交響曲で共演させていただいたことです。留学を始めて間もない頃、初めて彼女の演奏を生で聴きその音楽の豊かさに衝撃を受け、それ以来私は彼女の大ファンなので、本当に夢のような時間でした。

今年10月にクロンベルクアカデミーフェスティバルにて
ヴィオリストのタベア・ツィンマーマンと共演させていただいた時の写真

クロンベルクアカデミーでのたくさんの素晴らしい経験に加え、ヨーロッパでの生活を通じて文化や歴史も積極的に学びながら、音楽家として人としてますます成長できるよう、日々こつこつ精進したいと思います。

毛利 文香 Fumika Mohri
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