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奨学生活動レポート

music

2015.08
桑原 志織 Shiori Kuwahara
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ピアノを始めて15年。上野の森を抜けて通学すること5年目。
毎日歩いても全く飽きることのない上野公園。藝大に着けば、守衛所近辺でご贔屓の猫に会えたり、構内を歩けば、通称「憩い」と呼ばれるテーブルスペースに誰かしらいて、おしゃべりしたり…
すれ違う友達や先輩、後輩との挨拶は、いつでも「おつかれさま~」。藝高時代から、朝の「おはよう」以外、昼も夜も「おつかれ~」。私の通った中学では「ごきげんよう」だったため、初めはびっくりしましたが、今では当たり前の挨拶です。他大学にはあまりないコミュニケーションではないでしょうか。

教授のお部屋は門下部屋と呼び、グランドピアノが2台あります。空いていれば門下生も自由に使うことができ、定期的に調律されたスタインウェイを弾くことができます。
ここでの週1回のレッスンは、尊敬する師を間近に見てあらゆる面にふれることのできる時間。多くのインスピレーションを受け、学びたいことは山のようにあり、1時間のレッスンではとても足りませんが、毎回が充実しています。

門下部屋

自宅にて

自宅のピアノは小学3年の時に祖父母が買ってくれたものです。アップライトを買うつもりが、このグランドピアノの音色が気に入って傍を離れなかったため、予定を変更して買ってくれました。今でも私の大切な宝物です。

家の近所にも、上野公園に負けない自然に溢れた素敵な公園があります。幼い頃は公園内の池でよく父とスワンボートに乗ったものです。季節毎に変わる水面の色…満開の桜色、萌えるような新緑、紅葉…印象派の絵画のような風景に、散歩するだけで気持ちが落ち着き、前向きになれます。自然とは不思議で偉大なものです。

大学内小径

近所の善福寺公園

大学も、家も、地元も、私の大好きな日常の場所です。今こうして多くの恩恵に授かりながら音楽漬けになれる毎日に心から感謝しています。この先留学した土地でも、お気に入りの空間を見つけていけたら、と思っています。

桑原 志織 Shiori Kuwahara
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